名古屋市交通局
2025年09月11日

名古屋市交通局特注トミカ01

名古屋市交通局は、愛知県名古屋市が運営する地方公営企業で、市営地下鉄と市営バスを中心とした公共交通サービスを提供する組織です。
前 身は1922(大正11)年の名古屋市電気局で、名古屋電気鉄道から市内の路線を買収して名古屋市電を走らせたことに始まります。1930(昭和5)年に は市営バスの営業を開始、1943(昭和18)年には市営トロリーバスの営業開始しています。終戦間もない1945(昭和20)年10月に名古屋市交通局 に改組、1957(昭和32)年には地下鉄1号線を開業。その後はさらに5路線の地下鉄の開業や約180系統のバスの運行を行っており、名古屋市や周辺都 市の交通手段として重要な役割を果たしています。
そんな名古屋市交通局が2回(3回)に渡りトミカを特注しています。

名古屋市交通局特注トミカ02

●ボンネットバスミニカー
1998年秋頃発売、販売個数は6,000個で当時の定価は1000円(税込)だったようです。
詳細な発売の経緯などは分かりませんでしたが、1998年9月20〜12月13日に名古屋市交通局主催で開催された『なごや「いちばん」発見 クイズスタンプラリー』のパーフェクト賞の賞品としても使われました。

ベースは6-2 いすゞ ボンネットバスで、昭和20年代の名古屋市営バスの塗装を再現したもののようです。
名古屋市交通局ホームページの「名古屋市営交通100年のあゆみ〜戦後のバスの発展」 にトミカと似たデザインのボンネットバスの写真が掲載されておりますが、その写真の説明に「昭和26年に運航を開始したワンマンバス」と書かれています。 ワンマンバスなので前後にドアが2カ所有るなどトミカとは仕様は異なりますが、この写真を参考にトミカが作られたのではないかと思われます。

名古屋市交通局特注トミカ04

●市バス90周年記念 名古屋市営バス
2019(令和元)年年11月2日発売、販売個数は9,000個で当時の定価は900円(税込)でした。
トミカは20-12 いすゞ エルガ 都営バスをベースに、名古屋市営バスの現行一般車をタンポ印刷(方向幕とナンバープレートのみラベル)で再現していました。

1930 年2月1日開業の名古屋市営バスは2020年2月1日に開業90周年を迎えるのを前に、前年の2019年11月2日に『名古屋の市バス90歳(祭)』がオ アシス21で開催されました。オアシス21は名古屋市栄地区ににある公園やバスターミナルなどの公共施設や商業施設、イベントスペースが一体となった複合 施設です。
イベントは午前10時から午後4時まで開催され、トミカは1会計10台までの購入制限が付けられました。イベントで完売しなかった場合 は再販売の予定があることが予告されていましたが、トミカの販売ブースには早朝から長蛇の列が出来ており、販売開始前から「並んでも全員買えないかもしれ ません」とのアナウンスが流れ、実際にも9000個が即日完売しました。
買えなかった人たちは10個という購入制限の設定が問題視し係員に詰め寄る一幕も有るなど残念な一面もあるイベントとなってしまいました。

名古屋市交通局特注トミカ03

そしてもう1台!
こちらはアピタ(ユニー)特注のようですが、名古屋市交通局とタイアップしての特注品だったようです。

●名古屋市営バス75周年 名古屋市営路線バス
2005(平成17)年2月1日発売、販売個数は12,000個で当時の定価は750円(税込)でした。
トミカのベースは93-5 三菱ふそう エアロスターで、現行一般車をオールタンポで再現していました。
販 売は名古屋市交通局で3,000個(交通局サービスセンター9ヶ所、市営交通資料センター、レトロでんしゃ館で販売)、アピタ・ユニーの店頭で7,500 個(直営の玩具売場があるアピタ・ユニーの131店舗)、通信販売で1,500個(アピタeショップ)となっていました。
この当時はそこまでトミカが売れる時代ではなかったようで、12,000個を売り切るにはかなりの時間を要したようです。

品番 車 名ベース車名
6-2-29ボンネットバス
いすゞ ボンネットバス
20-12-未市バス90周年記念
名古屋市営バス
いすゞ エルガ
93-5-未名古屋市営バス75周年
名古屋市営路線バス
三菱ふそう エアロスター

名古屋市営バスは間もなく100年という長い歴史を誇るバスですが、トミカの特注となると意外と少ないのではないでしょうか。
そんな中でも大きな話題になったのが2019年の90周年記念いすゞ エルガです。
2020 年の名古屋市営バス90周年に向けて、前年の2019年より90周年記念グッズが9種類発売されました。トミカもそのグッズのひとつですが、結果的に会場 限定販売品となりました。それにしても9,000個が即日完売とは予想外の展開、やはり1会計10台という設定が良くなかったのか、転売目的の購入が目 立ったのかも知れません。
2029年度には市営バス100周年を迎えます。是非ともまた記念トミカを作成して欲しいと思いますが、販売方法はしっかりと検討して欲しいところです。せっかくの100周年という節目ですから、みんなで笑顔でお祝いしようじゃありませんか。


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