ラーメン大統領 (一部加筆修正しました)
2024年05月09日

ラーメン大統領特注トミカ01

大阪府下を中心にラーメン屋台を展開する「大統領」と言うラーメン店が有ります。
泉佐野市で昭和32〜33年頃に創業し、全盛期には『大統領』の名前で15人ほど(200人程いたとの情報も有りました)の屋台の引き手がいたんだとか! 立派なチェーン展開ですね。
車の屋台になってからは西は広島、東は岐阜辺りにまでもエリアを拡大していたそうです。
現在は泉佐野市の固定店舗で営業していますが、他にも有るのかは判りません。
ネットでは数年前の人力の屋台や、天王寺周辺の軽トラがヒットしますが、現在も営業しているのでしょうか。
さて、そんなラーメン「大統領」が1982年にトミカを特注していました。屋台のラーメンチェーンがトミカを特注するなんて、驚きですね!

ラーメン大統領特注トミカ02
ラーメン大統領特注トミカ03

大統領 ラーメン屋台車
発売は「ミニカー大百科」によると1982年3月で、ベースは45-3 スズキ キャリイ ラーメン屋です。
通常品にラベルとシールを追加したもので、箱は通常品と同じ黒箱でした。
具体的には、左右のドアにナポレオンのイラストのシール、屋台右側軒下に「大統領」のラベルが追加されています。何故ナポレオンなのかは判りませんが、このイラストが「大統領」のトレードマークだったようです。
関西トミカマニずクラブの故 金江利弘氏の調査によると、このトミカの分類は2B、すなわちトミーが通常品にシールとラベルを追加したもので、販売目的で作られたものと言う事になります。(分類については下記参照)
当時の定価は不明ですが、通常品が320円の時代ですから、それより少し高いくらいだったと考えられます。特注数もそんなに多くはなかったのではないでしょうか。

特注トミカの分類
1、トミー自身が特別色で作ったもの。
2、トミー自身が通常品等既存の製品にラベルやタンポ印刷を追加したもの。
3、トミー以外に注文して勝手に製作したもの。(いわゆる二次加工品)
A、販売が本来の目的でなかったもの。
B、販売を目的としたもの。

上記1〜3にAorBを組み合わせて、特注品を分類します。

それにしても屋台でトミカを売っていたと思うと、ちょっとビックリしますね(笑)
そうなると、トミカの存在を知ったとしても、屋台に遭遇しないと買えないですから、なかなかハードルが高いトミカだったのかも知れません。「ミニカー大百科」で入手難易度が「C」なのも、その辺の事情を加味したからなのかも知れませんね。

品番 車  名ベース車名
45-3-3大統領 ラーメン屋台車スズキ キャリイ ラーメン屋台車

実はこのトミカ、2019年12月からオークションに大量に出品されるようになりました。主に何人かの出品者が大量に出品しており、恐らく廃業した大統領の屋台のひとつが、どこかに眠っていたトミカをリサ店にでも持ち込んだのでしょう。
あ る出品者の商品説明には「大統領でラーメン1杯購入すると三角くじを引かせて頂きそのハズレ券20枚でこのトミカと交換して頂けたそうでとてもレアな物だ と思います。」とのj記載がありました。これが本当なら非売品という事になり、金江利弘氏の調査と異なる事になります。もしかすると、屋台ごとに扱いが異 なっていた可能性もありますね。チェーン店と言ってもそれぞれが独立していると筈なので、販売する店舗もあれば、販促品扱いにしたお店もあったのかも知れ ません。それも今となっては確かめようも有りません。

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