遠鉄百貨店
2023年12月21日

遠鉄百貨店特注トミカ01

遠州鉄道株式会社」は静岡県浜松市に本社を置く、鉄道とバスを運行する事業者です。
ルーツとなる浜松鉄道株式会社の設立は1907(明治40)年と古く、現在の社名である「遠州鉄道株式会社」となったのは1943(昭和18)年の事です。
バス事業は主に静岡県西部の遠州地方での路線バスと、中部国際空港や首都圏などを結ぶ高速バスを運行しています。
また、1988年には浜松駅前に遠鉄百貨店(遠州鉄道100%出資の子会社)が開業、この遠鉄百貨店がトミカを2台、ロングトミカを1台特注しています。

遠鉄百貨店特注トミカ02

●遠州鉄道 三菱ふそうワンマンバス
最 初の特注は1993年頃で、当時の路線バスのモデル化でした。ベースは79-3 三菱ふそう ワンマンバス(日本製)で、銀色に深緑の帯、深緑の帯と窓の間に赤ライン、下部には茶色の帯という当時の路線バスのデザインを再現しています。前面と後面 の帯とフロント方向幕は添付ラベルを貼って仕上げるようになっていました。
因みに銀色は中田島砂丘の砂、深緑は浜松市の木である松、茶色は三方原台地を表しているんだそうです。
箱は白箱に「遠州鉄道」と印刷されているだけの非常にシンプルなものでした。特注元は遠鉄百貨店で、販売も遠鉄百貨店が行っていたようですが詳細は不明。当時の定価も判りませんでした。
もしかすると遠州鉄道創立50周年記念で販売されたのかも知れません。

遠鉄百貨店特注トミカ03

●遠州鉄道 超低床バス オムニバス
2 度目の特注は2006年10月でした。ベースには93-5 三菱ふそう エアロスターで、同社の超低床バス オムニバスのモデル化でした。フロントの方向幕のみラベル仕上げで、それ以外は全てタンポ印刷となっています。箱は専用箱ですが緑色の1色刷りで、ちょっ と寂しい感じがするものとなっていました。
オムニバスとは高規格の自動アイドリングストップ付超低床ノンステップバスです。浜松市が1997年に全国初のオムニバスタウン指定都市とったのに伴い、この後に導入された遠鉄バスの新車は全てオムニバスとなったので、トミカが発売された2006年には遠州地方ではお馴染みの車両だったと思います。
トミカは10月27日より遠鉄百貨店5Fおもちゃ売り場で予約が開始されました。来店又は電話での予約で、お渡しは10月29日でした。当時の大家は1200円で、ひとり3台までの販売制限が付けられました。
生産数は9000台で、代引き限定の通信販売にも応じてくれました。

●遠鉄バス 三菱ふそう ワンマンバス (ロングトミカ)
こちらは残念ながら所有しておりませんが、箱に「遠州鉄道株式会社 50周年記念」と有りますので、創立50周年を記念して特注したものでしょう。発売は50周年を迎えた1993年頃と思われますが、詳細は不明。

品番車  名発売
79-3-15遠州鉄道 三菱ふそう ワンマンバス1993年頃
93-5-未遠州鉄道 三菱ふそう エアロスター2006/10/29
L11-2-未遠鉄バス 三菱ふそう ワンマンバス1993年頃

ところで、オムニバスの発売日である2006年10月29日は、浜松で「カートイズ・ミーティング・イン・浜松 2006」が開催されました。こちらのイベントに参加して、帰りに駅前の遠鉄百貨店でこのトミカを買い求めた方も多かったのではないでしょうか。偶然なのか知っていてぶつけたのか、コレクターにとってはグッドタイミングだった事でしょう。

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