岸和田観光バス
2022年10月20日

岸和田観光バス特注トミカ01

岸和田観光バスは大阪府岸和田市のバス会社です。 創立は1954(昭和29)年で、社名の観光バスが表すように貸切バス事業を行って来ましたが、2012(平成24)年より路線バス事業にも乗り出しています。
そんな岸和田観光バスがトミカを特注しました。
発売は2001年8月7日で、同社の新旧車両の2台セットとなっていました。
当時の定価は1800円(税込)でした。

8月7日の発売に先駆けて7月1日から7月10日まで先行予約販売の受付が行われました。
先行販売数は3800台で、予定数に達した時点で予約終了と言うものでした。
具体的には、予約受付期間内に往復はがきにて同社に申し込むと、「予約OK」又は「キャンセル待ち」のどちらかを記載したハガキは返信されます。
「予約OK」の場合は振込み先と整理番号がはがきに記載されているので、7月16日までに郵便振替にて振込をすると、8月1日頃の発送予定でトミカが郵送されました。 送料は全国一律700円でした。
一方、「キャンセル待ち」は7月25日までに同社から連絡があった場合は案内に従って郵便振替にて振込、残念ながら連絡がない場合は先行販売での購入は叶わず、一般販売での出直しというものでした。

一般販売は2001年8月7日に開始され、限定数は1200個となっていました。
販売場所は岸和田観光バス本社窓口と往復はがきでの通信販売、更に電子メールの応募フォームでの通信販売となっていました。

因みに2001年8月10日からはミニカーショップイケダとイケダ系の全国のミニカーショップでも取扱いが始まりました。 ただし販売価格は取次価格で2500円(税別)となっていました。

同社の直販は2002年3月頃までは1人5セットまでの販売制限が有りましたが、その後は制限はなくなりました。 また往復はがきでの申し込みも同じ頃に中止され、窓口販売と電子メールによる応募フォームでの通信販売のみになりました。

岸和田観光バス特注トミカ02

●ニューエアロクィーン ハイデッカー

1-4 三菱ふそう エアロクィーンをベースに、現在まで続く岸和田観光バスの標準塗装をオールタンポで再現したものでした。
このトミカは現在でも同社のホームページにちょくちょく登場しています。

岸和田観光バス特注トミカ03

●ハイデッカー

41-1 三菱ふそう 東名高速バスをベースに、岸和田観光バスの昔の塗装をオールタンポで再現したもののようです。
モデルになったハイデッカー車が有ったと思われますが、トミカはハイデッカーではありません。 岸和田観光バスは基本的に三菱ふそう車を使用しているので、トミカも三菱ふそうに拘っての選択だったのでしょう。
この塗装は現行のひとつ前の塗装とは異なるので、さらに古い塗装なのかも知れません。ただ、ネット上ではこの塗装に関する情報は見つけられませんでした。

岸和田観光バス特注トミカ04

箱は同社のバスのカラーであるピンク色のもので、トミカの標準箱を横に2個並べた大きさのものとなっていました。 デザインは同社の略称である「きしかん」と大きく書かれたもので、昔の羊羹の箱のようなレトロなイメージのものとなっていました。 「きしかん」と「ようかん」という洒落だったのかも知れませんね(笑)

品 番 車 名 ベース車名
1-4-17 ニューエアロクィーン
ハイデッカー
三菱ふそう エアロクィーン
41-1-11 ハイデッカー 三菱ふそう 東名高速バス

恐らく先行販売では3800セットを売る事が出来ず、一般販売は当初の予定の1200台を大きく上回ったのでしょう。 その為、ミニカーショップイケダにも販売を委託しましたが、それでも相当数が残っていたと思われます。 5000セットを売り切るには2007年秋頃までの6年を要したようです。
トミカの発売当時の岸和田観光バスはバス保有46台の小規模な会社でした。 全国的には知名度も低かったと思われますますが、こういったバス会社がトミカを売るのは簡単な事ではなかったのでしょうね。
因みに同社ではトミカと同時にチョロQも特注しており、こちらも長らく売れ残っていたようです。

それにしても、往復はがきで申し込むという今では考えられないような通販のシステムは時代を感じますね。 この時代はインターネットもまだまだ一般的ではなく、現在のようなポチっとすれば買い物完了というようには行かなかったようです。
※車名は岸和田観光バスの当時のホームページのトミカの紹介ページの表記に従っています。

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