HBCラジオ トピッカー
2022年07月07日

HBCラジオ トピッカー トミカ01

今週は北海道の民放放送局「北海道放送(HBC)」が特注したトミカのお話です。
HBCはテレビとラジオの放送を手掛ける民間放送事業者で、1952(昭和27)年にラジオの本放送を開始しました。北海道の民放で初のラジオ局で、全国でも7番目と歴史ある放送局です。
そんなHBCラジオが1989年頃にトミカを特注しました。

HBCラジオ トピッカー トミカ02

●HBCラジオ トピッカー

トミカは51-3 ニッサン ブルーバードで、ピンクの車体に黒の斑点という牛の柄をイメージしたような奇抜なデザインでした。
左右ドアとトランクには局名と札幌圏での周波数「HBCラジオ1287KHz」とタンポ印刷されていました。 また、ルーフには青色ワイドランプが載せられていますが。このランプには添付シールを貼りつけるようになっていました。 シールはトミカを前と後ろから見て、それぞれ向かって左側に「HBC」、右側に「ラジオ」の白色文字を貼りつけるように指示されていました。

実はこのデザイン、実際に使用されていたラジオ中継車がモデルになっています。
HBCラジオでは1958年頃から中継車を配備していたようですが、1970年頃に「ワイド号」という愛称が付けられました。その後1976年頃には「ハロー号」、そして1988年からは「トピッカー」の愛称が付けられています。
トミカの箱にはトピッカー(TOPIC CAR)と書かれていますので、恐らく初代トピッカーのデビューを記念した商品だったと思われます。

HBCラジオ トピッカー トミカ03

さらに箱の蓋には「ハートにズン!」と書かれていますが、これは当時昼の時間帯に放送されていた情報バラエティー番組の番組名のようです。 この番組の中でトピッカーが色々なところを回って、地域の情報を生で発信していたのでしょうね。

「トミカの世界【特別仕様リスト】」(関西トミカマニアズクラブ刊)によると、このトミカは1Bに分類されています。 すなわちトミーが作った正規特注品で販売を目的としたトミカと言う事になります。
当時の定価は不明ですが、通常品が320円の時代ですから、350円〜400円程度だと考えられます。
もしかすると販売の他に、トピッカーの訪問先にプレゼントしていたなんて事も有ったのかも知れませんね。 しかしながら30年以上も前の事になると、さすがにネットでは情報が見つかりません。

品 番 商品名 ベース車名
51-3-6 HBCラジオ トピッカー ニッサン ブルーバード

このトミカは箱の表記などからしてHBCラジオの特注品という事で間違いないでしょう。 各種リストでもそのようになっています。
ただ当時の北海道で特注トミカというと、カネイ小川あたりが関わっていた可能性が有ります。 カネイ小川を通じてトミーに特注したという事かも知れません。
因みにこのトミカはミニカーショップイケダでも取り扱われていたので、全国の有名ミニカーショップでも入手出来たと思われます。

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