F1グランプリセット
2021年04月01日

トミカF1グランプリセット01
トミカF1グランプリセット02

1987年10月29日〜11月1日に、F1世界選手権の第15戦となる日本グランプリが鈴鹿サーキットで開催されました。
この年、中島悟が日本人初のフルタイムF1ドライバーになり、フジテレビがF1を全戦中継開始するなど、国内でのF1人気が大いに高まっていました。
そんな中、日本グランプリの開催に呼応するように、1987年10月「トミカF1グランプリセット」が発売されました。
ギフトセットでは珍しい3台セットで、当時の定価は960円でした。

トミカF1グランプリセット03

●ロータス ホンダ(ロータス99T)
1987 年シーズンのロータスのF1カーで、エンジンを前年までのルノーからホンダに変更、更にメインスポンサーがJPSからキャメルに変わった事で、黒のボディ から大きくイメージの異なるイエローのボディカラーとなりました。また、中島悟がチームロータスに参加した事でも話題になりました。
トミカは1987年10月に発売された単品(78-5)はゼッケン11の中島悟車なのに対し、セット品はゼッケン12のアイルトン・セナ車となっています。

トミカF1グランプリセット04

●ウイリアムズ ホンダ(ウイリアムズ FW11B)
1987年シーズンのウイリアムズのF1カーで、エンジンは1983年の最終戦からのホンダ製が採用されていました。
トミカは1987年10月に発売された単品(62-4)はゼッケン5のナイジェル・マンセルなのに対し、セット品はゼッケン6のネルソン・ピケ車となっています。

トミカF1グランプリセット05

●ホンダF1(RA302)
トミカは1966年シーズンのホンダのF1カーRA302ですが、1973年の通常品発売以来、車名を「ホンダF-1」として具体的な車名を冠していませんでした。しかし、このセットの裏面の説明には「RA302」としっかりと書かれています。
車名が冠されていなかったのは、このマシンの初戦となる1968年第6戦のフランスGPで僅か3ラップでクラッシュ、ドライバーのジョー・シュレッサーが亡くなるという悲劇のマシンだったからかも知れません。
このセットの車両はゼッケン18、まさにシュレッサーのマシンを再現したものでした。

G173 トミカF1グランプリセット
品番 車  名 ゼッケン
78-5-2ロータス ホンダF1(ロータス99T)12
62-4-2ウイリアムズ ホンダF1(ウイリアムズ FW11B)6
73-1-10 ホンダF-1(ホンダ RA302) 18

1987年の日本グランプリはドラーバーズタイトルのチャンピオンが決まるかも知れない重要な一戦で、ウイリアムズチームの仲間であるネルソン・ピケとナイジェル・マンセルの走りに注目が集まっていました。
しかし、予選1回目の走行中に2位のマンセルがクラッシュで負傷日本グランプリの出場が絶望的になってしまい、決勝レースを待たずにピケの優勝が決まってしまいました。
奇しくもこのセットは日本で優勝が決まったピケのマシン(日本Pは15位)と、日本GPで2位になったセナのマシンという2台が含まれる事になりました。
ところで1987年と言えば日本はバブル景気の真っただ中、トミカも飛ぶように売れたかどうかは判りませんが、トミーは大きな赤字を計上した年でした。
そんな目で見ると、このセットのパッケージも2色刷りというちょっと寂しい仕様になっているのもコスト削減の一環なんですかね。

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