土佐電気鉄道
2019年09月19日

田中技研特注トミカ01

土佐電機鉄道株式会社(現:とさでん交通株式会社)は、明治36年に設立された高知県高知市に本社を置く鉄道事業会社です。
軌道事業(路面電車)から始まり、そこに鉄道事業とバス事業を加えましたが、現在は鉄道事業から撤退し、路面電車とバスの運行をしています。
そんな土佐電気鉄道のボンネットバスがトミカになったのは2001年12月の事でした。
実はこのトミカ、土佐電気鉄道の特注ではなく、(株)田中技研インターナショナル(以下TGI)という会社が創業15周年を記念して製作したものでした。
TGI は東京に本社を置く産業技術系の総合翻訳サービス等を手掛ける会社ですが、何故この会社が高知のバスを作ったのでしょう? それはTGIの社長である田中 秀明氏の故郷が高知であったからです。ではどうしてミニカーだったのでしょう? それは田中氏が「おもちゃの自動車」のコレクターだったからです。氏はオ ンライン博物館「懐かしいおもちゃの自動車博物館」の館長も務められており、ミニカーマガジンにも執筆されている程のコレクターさんだったのです。

田中技研特注トミカ02

トミカは土佐電気鉄道の監修のもと、昭和30年代に走っていたボンネットバスを細部に渡って再現しています。6000台製作されましたが4000台はTGIの主要取引先への配布や創業記念キャンペーンの景品に使われました。
残り2000台のうち1000台がTGIのオンラインショップで販売されました。
も う1000台は2001年12月16日に新横浜プリンスホテルで開催されたワンダーランドマーケットでの販売、東京の主要ミニカーショップと高知のモデル ショップヨシオカでの販売、更に月刊モデルカーズ等の雑誌の読者プレゼントに提供されました。販売価格は1300円(税別)でした。

田中技研特注トミカ03

箱は単色刷りで正面にはトミカの写真、裏面には土佐電気鉄道の電車「7型維新号」の写真が印刷されています。更に上面には高知の名所「はりまや橋」の写真が入り、裏面の高知観光の宣伝文句とともに、しっかりと高知のアピールも忘れません。

品番 車 名ベース車両
6-2-49土佐電気鉄道
懐かしのボンネット型「青バス」
いすゞ
ボンネットタイプバス

社長の趣味の延長でトミカを特注出来るって凄い事ですよね。コレクターなら一度は夢見る特注トミカですが、そんな夢が詰まった土佐電気鉄道のボンネットバスを眺めていると、感慨深いものが有りますね。

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