KOBELCO
2009年12月10日

今週は「KOBELCO」でお馴染みの大手鉄鋼メーカー「神戸製鋼所」に関連したトミカの話題です。

トミカは発売開始間も無い1972年から建設機械関係も積極的にラインナップに取り入れていますが、コベルコ関連のトミカは1979年9月の51-2「油谷ショベルTY45」が最初になります。

油谷重工は神戸製鋼グループのショベル製造部門を担っていた会社で、1999年に販売部門の神鋼コベルコ建機と統合してコベルコ建機が設立されています。
このTY45の実車は、フランスのPoclain(ポクレン)社と技術提携して1963年から製造されていたもので、1985年頃までに3000台程が作られたようです。

次に出たのは1986年10月のシトロエンHトラックですが、これは既存のトミカの金型を利用して、メタリックシルバーに塗装したボディに「KOBELCO」のタンポを入れたという物でした。因に資料では「神戸製鋼所オカノ」特注となっていますが、オカノとはどう言った会社なのかは調べて見ましたが判りませんでした。

「KOBELCO」を名乗る最初の建設機械関係のトミカは、2008年12月頃に特注された「パンサーX 250」でしょう。金型から全く新規に起こされた本格的な特注モデルで、メーカー特注らしく非常に良く出来ており、重量感抜群のトミカとなっています。
実車は25トン級のラフテレーンクレーで、日野製の7.7リッターディーゼルターボエンジンを搭載して、総重量25トンもの車体を最高速度49km/hで走らせる事が出来ます。


その後、2009年5月16日にトミカ133番としてレギュラートミカの一員となったのが「オールテレーンクレーンKMG5220」です。トミカ史上もっとも重いと思われる本体重量180g程も有る重量級で、子供から大人まで非常に人気の高いモデルとなっています。
実車は米国GROVE社のOEMとなる175トン級のオールテレーンクレーンで、メルセデスベンツ製の16リッターディーゼルターボエンジンを搭載し、総重量37トンもの車体を最高速度85km/hで走らせる事が出来ます。

「オールテレーンクレーン」とは、全ての車輪を操舵する事によって荒れた路面にも対応出来る自走式のタイヤクレーンです。クレーン部と走行部にそれぞれに運転台が有るのが特徴で、一般に大型のものが主流となります。
「ラフテレーンクレーン」は「オールテレーンクレーン」と同じような特徴を持ちますが、クレーン部と走行部を1つの運転台で行うようになっていて、中形から小型が主流となります。
因に「トラッククレーン」は市販のトラックにクレーンを架装したものを指します。