1993年1月、大手ゼネコンの鹿島建設が特注したトミカが登場しました。
既存のトミカの流用ではなく、金型から特注したという贅沢な物でした。
金型の製作には数千万円も掛かるといわれ、まさにバブルの余韻のようです。
モデルは92年ルマン24時間レースに出場したホワイトボディのマツダMX-R01。
マツダチームの2号車でゼッケン6、ローダウンフォース仕様となっています。
メインスポンサーは鹿島建設で、「KAJIMA」の大きな文字が目を惹きます。
因に1号車はゼッケン5、お馴染みのレナウンカラーで前年優勝トリオのドライブ。
この年、レギュレーションの変更によってロータリーエンジンが使えなくなり、
レシプロエンジンでの参戦を余儀無くされましたが、1号車は総合4位と健闘。
鹿島の2号車は残念ながら11時間時点でクラッシュ、リタイアしてしまいました。
この年を最後にマツダの業績悪化で、ワークスを撤退してしまったのは残念です。
さて、トミカですが、92年3月に発売された91年ルマンウィナーの34-5マツダ787B
とはシャーシーとホイールを共用していますが全くの別ボディという贅沢な特注品で、
箱もオリジナルのものが用意されています。シャーシーは流用ですが裏板刻印部分
のみ変更され、「(C)1992 TOMY、KAJIMA MAZDA MX-R01」と印されています。
ところでこのような独自のモデルは、分類上スペシャル品番が与えられていますが、
この鹿島の特注モデルはSP-3「カジマ マツダMX-R01」と名付けられています。
このトミカは一般市販されず、鹿島建設の社員や関係者、顧客などのみに配布
又は販売されたようで、市場には殆ど出てこない、トミカの特注モデルの中でも
大変希少なモデルとなっています。滅多にお目に掛れないのではないでしょうか。
品 番 |
車 名 |
ホイール |
SP-3-1 |
カジマ マツダMX-R01 |
10F/13F |