2006年12月に登場した「星野一義ヒストリーコレクション」は販売ルートがコンビニと言う新たなアプローチとなりました。 トミカくじの流れを汲んだ中身が判らないブラインドボックス方式で、クジの楽しみを加えたのも特徴でした。 この流れで2009年までに7回に渡ってコンビニ限定トミカが発売されましたが、その後はパッタリと途切れてしまいました。
そんな中、2013年7月29日に『NISSAN「R」の系譜』が発売されました。 テーマに沿った車種構成やパッケージング、ブラインドボックス仕様など、コンビニ限定トミカの流れを汲む商品でしたが、販売ルートはコンビニではなく「流通限定」となっていました。
今回のテーマは「2013年に創立80周年を迎える日産自動車の歴史の中で、大きな功績を残した「スカイラインシリーズ」 、2012年はスカイライン55周年と言うこともあり、GTシーンを支えてきたRの系譜をトミカで再現」と言うものでした。 セレクトされたのはS54B、ハコスカ、R35の3車種で、それぞれにレース仕様とノーマル仕様をラインナップ、合計6種類となっていました。 当時の定価は500円(税込)。
|
◆スカイライン2000GT-B(S54B)
●レース仕様 1964年5月3日に鈴鹿サーキットで行われた第2回日本グランプリGT-IIレースに出場した杉田幸朗ドライブのマシンの再現です。 生沢徹のスカイラインがポルシェ904を抜き、1周だけでしたが首位を走ったという伝説のレースです。 プリンスは前年の雪辱に燃えて7台のスカイラインを送り込みました。 優
勝は式場壮吉のポルシェだったもの、2位は砂子義一(ゼッケン39)、3位は生沢徹(ゼッケン41)、4位は古平勝(ゼッケン35)、5位は殿井宣行
(ゼッケン38)、6位は須田祐弘(ゼッケン40)、そして8位に杉田幸朗(ゼッケン37)と上位をスカイラインが独占しました。 スカイライン勢の最下位となった真紅のゼッケン37のスカイランは、あまり語られる事がないと思いますが、このようなマニアックな車両の再現も嬉しいですね。ヘッドライトの赤いテーピングも再現されているなど、拘りを感じる1台です。
●ノーマル仕様 ブルーのS54Bと言えば、前述の第2回日本グランプリで2位に入賞した砂子義一のゼッケン39を思い起しますが、まさにその車両のノーマルバージョンです。
|
◆スカイライン2000GT-R(KPGC10)
●レース仕様 1971年5月3日に富士スピードウェイで決勝が行われた'71日本グランプリのTS-bクラスで、高橋国光のドライブにより優勝を果たしたゼッケン6番のスカイラインです。 長谷見昌弘が駆るゼッケン8番のスカイライン2000GT-Rと終始デッドヒートを繰り広げましたが、ラスト2周でついに高橋車がトッ プを奪いそのままチェッカーフラッグをうけました。 因みに久保田洋史が駆るゼッケン9番のスカイライン2000GT-Rも3位に入り、1位から3位までをスカイラインが独占しました。
●ノーマル仕様 黒いボディはとても精悍な感じがしますね。真っ黒なハコスカと言えば、映画「ワイルドスピード」に登場したのを思い出しますが、実車ではあまり見た記憶が有りません。
|
◆日産GT-R(R35)
●レース仕様 2009年に岡山国際サーキットで走行したHASEMI TOMICA EBBRO スーパーGT GT500のテストカーのモデル化です。 ブラックボディにイエローのドアが特徴的な2009年モデルですが、EBBROのロゴが省略されているのは残念です。
●ノーマル仕様 実車のブリリアントホワイトパールの再現と思われます。
|
品番 |
ベース車名 | ボディ | ゼッケン |
SP-18-未 | プリンス スカイライン2000GT-B | R | 37 | SP-18-未 | L.BL | |
21-2-未 |
日産スカイラインH・T 2000GT-R レーシング | W | 6
|
21-2-未 | B | | 50-7-未 | 日産GT-R レーシング | B | 3 | 94-6-未 | 日産GT-R | P.W | |
ところで「流通限定」とは何の事なのか良く判りませんでしたが、家電量販店等での販売が有った事から、チェーン店を展開するような規模のお店での取り扱いなのでしょうか? 何だか判りにくいですが、その後「流通限定」という販売方法は聞かないので、これ一度っきりだったようです。
|
|