トイズドリームプロジェクト
はたらくトミカコレクション2
2018年10月04日

はたらくトミカコレクション2a

「トイズドリームプロジェクト」は遊び心溢れる「夢の商品」をメーカーの垣根を越えて作ろうというコンセプトのもと、株式会社トイカードが2002年9月に始動したプロジェクトです。
トミカ関連では「トミカ&チョロQセット」が多数リリースされる事になりましたが、2007年9月発売分からはテーマに沿ったトミカを6種類発売するという形態になりました。
当初の「メーカーの垣根を越えて…」というコンセプトとは違った方向ですが、なかなか凝った仕上げは、担当者の拘りを感じる出来栄えでした。
今回はトイズドリームプロジェクト第29弾<はたらくトミカコレクション2>を見ていきましょう。

<はたらくトミカコレクション2>は2010年4月23日に発売されました。
全6種で定価は各600円(税別)でした。

はたらくトミカコレクション2b

●函館バス 交通安全ラッピングバス(パトカーバス)
北海道函館市の函館バスが2005年10月から運行してるパトカーと同じ黒と白のツートンカラーに塗られた路線バス「振り込め詐欺撲滅号」をトミカで再現。
車体前面のマークは警察章と函館の名所「五稜郭」を合体したようなデザイン、車体前面と後面の上部には赤色灯を模した赤色で塗られています。
地域の防犯や安全活動啓発のため、北海道警察函館方面本部と函館バスが協力し3台の実車を運行していますが、トミカになったのは「交通安全バージョン」で、車体右側面に「ストップ・ザ・交通事故」と書かれています。
因みに実車は「ストップ・ザ・交通事故死」となっているのですが、トミカでは「死」の文字が削除されています。


はたらくトミカコレクション2c

●ハイエース 交通鑑識車
交通事故現場で鑑識活動をするための車両で、警視庁仕様となっています。
ルーフには機材を搭載するためのキャリアが装備されており、このキャリアに昇るためのハシゴがバックドアに印刷で再現されています。
実際に警視庁に200系ハイエースの鑑識車が有るのかは判りません。


はたらくトミカコレクション2d

●日産ディーゼルク オンミキサー車
特にモデルになる実車は無いのではないかと思われます。
このミキサー車は意外とカラバリが少ないので、嬉しい1台となりました。
ただ、いつも拘りを見せるトイズドリームプロジェクトの製品にしては、ちょっと期待外れな1台だったとも言えますね。

はたらくトミカコレクション2e

●ランドクルーザー 河川パトロールカー仕様
国土交通省が全国の河川事務所に配備しているオレンジ色ボディの河川パトロールカーをモデル化。
河川区域のパトロールや災害対応に使用する緊急車両で、ルーフには赤色灯やサーチライトなどが装備されています。
実車はパジェロやエクストレイル、ランドクルーザーなどの四輪駆動車が多いようですが、200系ランクルの実車が有るかは不明。
因みに今回のランドクルーザー以外でトミカの河川パトロールーと言えば、2002年頃に見学会やイベントなどで配布された国土交通省特注のパジェロ(106-3)が有るのみです。


はたらくトミカコレクション2f

●高所高圧放水車 警視庁仕様
消防の屈折はしご車と同様の車両で、高圧放水銃を搭載し過激派や暴徒化した集団の制圧などに使われる警視庁機動隊の車両です。
トミカは古い「いすゞシュノーケル消防車(68-2)」がベースになっていますが、モデルになった実車は1989年配備の三菱ふそう ザ・グレートのようです。
灰色に白ライン1本の旧塗装で、サイドの桜マークに「68」と番号がふられていますが、恐らくこれはトミカの番号68番を洒落で付けたものと思われます。


はたらくトミカコレクション2g

●衛星通信車 NEXCO
高速道路会社が災害発生時に迅速かつ円滑な対応が行えるように配備している衛星通信車のモデル化。
災害時に現場の映像を発信したりする為に使われる車両で、実車にキャンターベースの車両が有るかは判りません。
トミカは各高速道路会社に対応するため、添付シールでNEXCO西日本、中日本、東日本の3社の仕様を再現出来るようになっています。


品番品 名 ベース車
93-5-未函館バス
交通安全ラッピングバス
三菱ふそうエアロスター
48-7-未ハイエース 交通鑑識車トヨタ ハイエース 多目的車
53-3-未日産ディーゼル
クオン ミキサー車
日産ディーゼル
クオン ミキサー車
5-5-未ランドクルーザー
河川パトロールカー仕様
トヨタ ランドクルーザー
68-2-未高所高圧放水車警視庁仕様いすゞシュノーケル消防車
42-4-未衛星通信車 NEXCO 衛星通信車

毎回面白い車両をモデル化してくれるイズドリームプロジェクト、今回は私にとって非常に嬉しい車両が含まれていました。
何と地元函館のバスの登場です! 地元ではホント良く見るバスですから、こんなマイナーなネタをよくぞトミカ化してくれたと大歓迎です。
地元では勿論大人気で、トミカファンならずとも欲しくなるアイテムでした。
そんな中、発売当時のお店での出来事です。
この函館バスを欲しいと言った幼稚園が小学校低学年くらいのお子様に、母親は600円の値段に躊躇してあっさり却下!
我々コレクター目線からすれば、この仕上がりで600円なら納得価格ですが、肝心なお子様層にとっては高嶺の花なんですね(^-^)