今週は世田谷区駒沢にある「エアクール」が特注した「レーシングメイト ヒストリックカーシリーズ」をご紹介します。 エアクールはトヨタスポーツ800関連の部品やトミカを取り扱うショップですが、2000年〜2006年にかけて、RM-01〜18までの18車種リリースしています。 今週はRM-01〜10までをご紹介したいと思います。
と、その前にレーシングメイトについて触れておきましょう。 レー
シングメイトは1965年頃にトヨタのワークスドライバーであった式場壮吉氏・杉江博愛(徳大寺有恒)氏、ヴァンヂャケットの創業者石津謙介氏の次男石津
祐介氏らが中心となって設立されました。カーアクセサリーや関連グッズを取り扱うブランドとして企画・製造・販売をする傍ら、レースのスポンサーなども手
掛けており、伝説のレーサー生沢徹氏や浮谷東次郎氏などのスポンサーをしていた事でも有名です。 また、会社発足当初よりヴァンヂャケットと提携関係に有り、レーシングスーツなどのウェア類の共同開発をはじめ、レース活動などでも協力体制がとられていました。 一時は社員40人を擁する会社にまでなりましたが、レースでの派手なスポンサー活動がたたったのか1969年に倒産してしまいました。 その後もレースシーンではレーシングメイトの名前を見つける事が出来るのですが、どこかが名前を引き継いだのかも知れませんが詳細は不明です。 |
●RM-01 コロナマークII HT 2000年10月7日発売 定価1,200円(税別)
ダークグリーンのボディに矢印状の白ストライプ、レーシングメイトとVANのロゴをあしらったデザインですが、ゼッケンが無い事から実際のレースの出場車ではないようです。 矢印状の白ストライプは、当時のレーシングメイトのチラシなどにも使われており、お馴染みのデザインだったようです。
●RM-02 クロサキミニクーパーS 2001年3月29日発売 定価1,500円(税別)
箱の説明によると、 「1967年12月3日 富士12時間耐久レース総合3位 ドライバー:菅原義正選手」 との事ですが、当時の記録によると伊能祥光選手とのコンビでドライブされたようです。 このシリーズ中で最も人気の有ると思われる1台です。
●RM-03 ヴァンヂャケットスカイライン2000GTR 2001年6月2日発売 定価1,500円(税別)
車体の随所にVANのロゴがあしらった、とてもカッコいいデザインですね。 こちらもゼッケンが無い事から実際のレース出場車ではないようです。 箱には「Produced by (株)ヴァンヂャケット」の記載が有る事から、トミカの為のオリジナルデザインなのかも知れませんね。
●RM-04 トヨタ スプリンター1400クーペ(トランスニクス仕様) 2001年7月発売 定価1,500円(税別)
箱の説明によると、 「1971年4月29日 トランスニクス第3戦 筑波150キロレース大会 ドライバー:玉川亜美選手」 とありますが、当時の記録では1971年のトランスニクスシリーズ第3戦は「日本海間瀬200キロレース大会」となっており、この筑波のレースは第2戦が正解のようです。
●RM-05 日産R30 スカイラインターボ 2002年2月頃発売 定価1,500円(税別)
箱の説明によると、 「長谷見昌弘選手引退ラストラン 2000年11月26日 ニスモフェスティバル富士スピードウェイ」 とあります。 ラストランに使われた実車を元に、ラストランの日付を入れるなど記念品的な企画と言えましょう。ルーフには長谷見選手のサインもタンポされています。 |
●RM-06 トヨタ セリカ1600GT ワークスカー 2002年3月頃発売 定価1,500円(税別)
箱の説明によると、 「1972年日本グランプリ・レース TS-a-II 優勝車 1972年5月3日 富士スピードウェイ ドライバー:舘 信秀選手」 とあります。 当時の写真を見ると、実際のレース車両はルーフに何も書かれていませんが、この車両のドライバーであった舘氏が現在TOM'sの代表取締役会長である事から、タイアップ企画としてルーフにサインを入れたようです。
●RM-07 外国屋スカイラインGTS(R31 Ex ニスモワークスカー) 2002年4月頃発売 定価1,500円(税別)
箱の説明によると、 「1995年全日本GT選手権(JGTC)GT3000クラス シリーズチャンピオン ドライバー:石橋義三/星野薫選手」 とあります。 ドライバーの石橋氏は輸入車販売の「外国屋」の代表でもある事から、こちらもタイアップ企画としてルーフに石橋氏のサインを入れたようです。
●RM-08 トヨタクラウン ストックカー仕様(2992cc)綱島チューン 2002年6月発売 定価1,500円(税別)
箱の説明によると、 「1970年11月23日 ストックカーレース最終戦 ストックカー富士200マイルレース 第2位 ドライバー:蟹江光正選手」 とあります。 実車は2ドアハードトップでセンチュリー用のV8 3000ccのエンジンを搭載した綱島チューンでした。綱島とはトヨペットサービスセンター特殊開発部の愛称で、トヨタ自販系ワークスチームの拠点の有った横浜市港北区の地名から来ています。 当時の写真を見ると矢崎総業のマーク等は見当たりませんが、はたしてスポンサードしていたのかどうか?
●RM-09 ホンダS800レーシング 2002年8月発売 定価1,500円(税別)
箱の説明によると、 「11th TACS クラシックカーフェスティバル 1981年5月4日 Mクラス出場車 ドライバー:市嶋樹選手」 とあります。 ドライバーの市嶋氏はホンダ車専門のチューニングショップ「SPOON SPORTS」の代表を務められている事から、タイアップ企画されたもののようです。
●RM-10 セルシオペースカー 2003年9月頃発売 定価1,500円(税別)
箱の説明によると、 「1990年5月5日 全日本スポーツプロトタイプカー 耐久選手権 第2戦 インターチャレンジFuji 1000kmレース」 とあります。 こ
のトミカは2001年10月28日に富士スピードウェイで開催されたTES(トヨタ技術会)モータースポーツフェスティバルに「トヨタスポーツ800オー
ナーズクラブ・トヨタ2000GTオーナーズクラブ」が参加した事を記念して企画されたもののようで、実際に販売されたのは2003年9月になってからで
した。 実車のペースカーのデザインを基に、上記オーナーズクラブの名前が入っており、プライベート感溢れるモデルとなっています。 このモデルには白シートと赤シートの2種類が有り、白シートは基本的にオーナーズクラブ向けだったようです。 また、写真には有りませんが前後ウインドウの上端に貼るシールが添付されています。 |
箱番号 |
品 番 | 車 名 |
備考 |
RM-01 |
2-1-21 | コロナマークII 1900 ハードトップ
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RM-02 | 88-2-未 | ミニクーパータイプ |
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RM-03 | 21-2-148 | スカイライン2000GTレーシング |
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RM-04 | 11-1-11 | トヨタ スプリンター1200SL |
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RM-05 | 65-4-未 | スカイライン シルエットフォーミュラ |
| RM-06 | 26-1-31 | トヨタ セリカ1600GT | | RM-07 | 20-5-88 | ニッサン スカイライン | | RM-08 | 3-1-20 | クラウン スーパーデラックス | | RM-09 | 23-2-62 | ホンダ S800M | | RM-10 | 17-6-27 | トヨタ セルシオ | 白シート | 17-6-26 | 赤シート |
「レーシングメイト ヒストリックカーシリーズ」として発売されたトミカですが、RM-05のスカイラインシルエットからはレーシングメイトともヴァンヂャケットとも関係の無いモデルになってしまったようです。 その後は企業とのタイアップと考えられるようなモデルも登場し、最初のコンセプトとは大きく離れていった感じも受けます。 RMという品番だけが継続して使われる事になったって事なんでしょうが、なかなかカッコイイモデルが多いので「良し」としましょう(笑) 次回はRM-11〜18までをご紹介します。
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