1986年「トミカ グループAフェア」が開催されました。
上の写真は当時を再現したものですが、全国のデパートや玩具店の一角に、このようなディスプレーを設けて、フェアを盛り上げたんでしょうね。
この種のフェアは景品も用意されるなど、いわば販売促進的な催し物だったようですが、通常品とは違った仕様のトミカが限定とはいえ、近所のお店で入手出来
たと思う
と、非常に魅力的かつ羨ましいですね。
ただ、一気に12台も出されると、子供にとっては大変だったと想像出来ます。
グループAとは自動車レースのレギュレーションのひとつで、一般の市販車に規定に従った小規模の改造を施したもので、レースカーとしては最も市販車に近い
ものとなっています。
日本国内では全日本ツーリングカー選手権(JTC)として、1985年から1993年までの9年間に渡って行われていました。 |
トミカは全部で12種類が販売されました。基本的に1986年シーズンのグループAの車両を再現したものの
ようです。定価は320円で、フェアの特典として1台に1枚オリジナルステッカーが
貰えました。
●ホンダシビック #15
中子修・佐藤浩二ドライブの無限CIVIC Si
●ホンダシビック #28
村松康生・清水和夫ドライブのCABIN CIVIC
●スカイライン #50
長谷見昌弘・舘善泰ドライブのトミカ Pダッシュ
スカイラインですが、実車のボディカラーはホワイトベースで、この赤のボディカラーでは実際には参戦していないようです。
●スカイライン #22
都平健二・越野照喜・粕谷俊二ドライブのヂーゼル機器 P'スカイライン
●スカイライン #72
岩城滉一・IサンチェスドライブのClarion・SKYLINE
●スタリオン #5
高橋国光・中谷明彦ドライブのMITSUBISHI STARION |
●マツダ サバンナRX-7
ペースカーのモデル化
●カローラ レビン #25
鈴木恵一・岡田秀樹ドライブのADVAN COROLLA
●カローラ レビン #11
星野薫・高木正己ドライブのTRAMPIO LEVIN
●ゴルフ #2
これはどうやらグループAの車両ではなく、1985年から開催されていたVWゴルフIIによるワンメイクレース「VWゴルフ
ボーカルカップ」の参戦車のようです。
ゼッケン2番のカストロールFET GOLFのモデル化で、ドライバーは歌手の稲垣潤一でした。何故この車両がグループAフェアで登場したのか謎ですね。
●ベンツ #43
実車の詳細は不明ですが、恐らくベンツ190Eだったと思われます。
トミカは190Eが無かったので、既存の450SELで代用しています。
もしかすいるとこれもグループAの車両でないかも知れません。
●BMW #1
長坂尚樹・茂木和男ドライブのSTPアドバンBMW635。
実車はBMW635CSiでしたが、トミカは320iで代用していました。
トミカは全車オールタンポ仕上げでしたが、通常品と同価格となっており、お買い得感が高いシリーズとなっていました。
箱は何れも通常品の箱の蓋の片側に、車名とボディカラーが書かれた赤いシールが貼られていました。
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品番 |
車 名 |
カラー |
17-5-8 |
ホンダ
シビック 3ドア |
赤 |
17-5-9 |
白 |
20-4-18 |
日産スカイラ
イン2000ターボGT-ES |
赤 |
20-4-19 |
白 |
20-4-20 |
黒 |
48-4-7 |
三菱 スタリオン2000ターボ |
白 |
50-4-7 |
マツダ サバンナRX-7 |
白 |
78-4-4 |
トヨタ
カローラ レビン |
黒/赤 |
78-4-5 |
白 |
F5-2-8 |
フォルクスワーゲン・ゴルフGLE |
白 |
F7-1-16 |
メルセデス・ベンツ 450SEL |
白 |
F23-3-3 |
BMW 320i |
白 |
かつては通常品と同価格でこんなに魅力的なトミカが販売されていたんですね。
フェア品は数量限定ですが、トミカファンへの感謝の気持ちが込められていたようにも感じます。
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本稿は、2006年6月15日の記事を大幅に書き直したものです。 |
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